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ルビ付きテキスト

第37話 歩々到着・種田山頭火(新字新仮名)


■ 伏字ふせじ漢字かんじ

※ ❶いち~から❻ろくは小1しょういち~から小6しょうろく、❼ななは中学ちゅうがくで覚おぼえる常用じょうよう漢字かんじです。
小2,❷: 春 , 記 , 門 , 雲
小3,❸: 号 , 着
小4,❹: 芽
小6,❻: 寸
中学,❼: 禅 , 脱

■ 学習がくしゅうコンテンツ  

※ 読よみ仮名がなで漢字『かんじ』(『かんじ』)の様ように括弧かっこの付ついた漢字かんじは原書げんしょで読よみ仮名がなが付ついている漢字かんじです。


作品さくひん名めい:歩々ほほ到着とうちゃく
著者ちょしゃ名めい:種田たねだ山頭火さんとうか

 ❼❷ぜんもんに「歩々ほほ到❸とうちゃく」といゆう言葉ことばがある。それは一歩いっぽ一歩っぽがそのまま到❸とうちゃくであり、一歩いっぽは一歩いっぽの❼落だつらくであることを意味いみする。一❻ちょっと坐すわれば一❻ちょっとの仏ほとけといゆう語句ごくとも相あい通つうずるものがあるようである。
 私わたくしは歩あるいた、歩あるきつづずけた、歩あるきたかったから、いや歩あるかなければならなかったから、いやいや歩あるかずにはいられなかったから、歩あるいたのである、歩あるきつづけているのである。きのうも歩あるいた、きょうも歩あるいた、あすも歩あるかなければならない、あさってもまた。――

  木きの❹め草ぐさの❹め歩あるきつづずける
  はてもない旅たびのつくつくぼうし
  けふはけふの道みちのたんぽぽさいた
     □
  どうしようもないワタシが歩あるいてをる

      (「❷菜はるな」層❷そううん二百にひゃく五十ごじゅう❸ごう❷念きねん集しゅう 昭和しょうわ七年しちねん五月ごがつ刊かん)

■ コンテンツこんてんつ  


作品さくひん名めい:歩々ほほ到着とうちゃく
著者ちょしゃ名めい:種田たねだ山頭火さんとうか

 禅門ぜんもんに「歩々ほほ到着とうちゃく」といゆう言葉ことばがある。それは一歩いっぽ一歩っぽがそのまま到着とうちゃくであり、一歩いっぽは一歩いっぽの脱落だつらくであることを意味いみする。一寸ちょっと坐すわれば一寸ちょっとの仏ほとけといゆう語句ごくとも相あい通つうずるものがあるようである。
 私わたくしは歩あるいた、歩あるきつづずけた、歩あるきたかったから、いや歩あるかなければならなかったから、いやいや歩あるかずにはいられなかったから、歩あるいたのである、歩あるきつづけているのである。きのうも歩あるいた、きょうも歩あるいた、あすも歩あるかなければならない、あさってもまた。――

  木きの芽め草ぐさの芽め歩あるきつづずける
  はてもない旅たびのつくつくぼうし
  けふはけふの道みちのたんぽぽさいた
     □
  どうしようもないワタシわたしが歩あるいてをる

      (「春菜はるな」層雲そううん二百にひゃく五十ごじゅう号ごう記念きねん集しゅう 昭和しょうわ七年しちねん五月ごがつ刊かん)

■ 原書情報(青空文庫) 図書カード:No.48260(新字新仮名) https://www.aozora.gr.jp/cards/000146/card48260.html https://www.aozora.gr.jp/cards/000146/files/48260_31575.html 底本:「山頭火随筆集」講談社文芸文庫、講談社    2002(平成14)年7月10日第1刷発行    2007(平成19)年2月5日第9刷発行 初出:「春菜 層雲二百五十号記念集」    1932(昭和7)年5月 入力:門田裕志 校正:仙酔ゑびす
■ 漢字の説明( Explanation of kanji )  
❷
春
シュン・春はる
springすぷりんぐ
❷
記
キ・記しるす
recordれこーど
❷
門
モン・▲ボン・㊥門かど・▲門と・▲門いえ・▲門みうち
gateげーと
❷
雲
ウン・雲くも
cloudくらうど
❸
号
ゴウ・▲号さけぶ・▲号よびな
cryingくらいいんぐ ,issueいしゅー
❸
着
チャク・㋙ジャク・着きる・着きせる・着つく・着つける
wearうぇあ ,arriveあらいぶ ,stickすてぃっく togetherとぅげざー
❹
芽
ガ・芽め・▲芽めぐむ
budばっど ,sproutすぷらうと
❻
寸
スン・▲ソン・▲寸わずか・▲寸き
bitびっと ,lengthれんぐす
❼
禅
ゼン・▲セン・▲禅ゆずる
Zenぜん ,Zenぜん Buddhismぶでぃずむ
❼
脱
ダツ・▲タツ・脱ぬぐ・脱ぬげる
takeていく offおふ ,escapeえすけーぷ
(付記,Note)
※ 最初の行は音訓読みを記載しています。カタカナは音読み、ひらがなルビは訓読みです。
※ ▲は常用外の読み方です。㊥は中学・㋙は高校で習う読み方です。漢検・漢字辞典の記載に準拠しています。
※ ▲ is a non-regular reading. ㊥ is the reading learned in junior high school and ㋙ is the reading learned in high school.
■ 漢字のリンク集/書き順&意味 , stroke order:Mojinavi , Another languages:Google , Bing
1小2 ❷春MojnaviGoogleBing
2小2 ❷記MojnaviGoogleBing
3小2 ❷門MojnaviGoogleBing
4小2 ❷雲MojnaviGoogleBing
5小3 ❸号MojnaviGoogleBing
6小3 ❸着MojnaviGoogleBing
7小4 ❹芽MojnaviGoogleBing
8小6 ❻寸MojnaviGoogleBing
9中学 ❼禅MojnaviGoogleBing
10中学 ❼脱MojnaviGoogleBing
★★★ 各小説投稿サイトへのリンク集(各投稿サイトでも公開しています) ★★★
Q:青空文庫って、何ですか?
A:1997年に始まったボランティア活動で、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、共有可能なものとして図書館のようにインターネット上に集めようとしております。現在は、日本国内で著作権保護期間の満了した作品を中心に、ボランティアのみなさんの力によって電子化作業を進めています。青空文庫はそういった電子化活動のための、またその成果物をアーカイヴしておくための場でもあり、そこからコピーされた本の集成や活用事例もまた〈青空文庫〉と呼ばれることがあります。
Q: What is Aozora Bunko?
A: The volunteer activities, which began in 1997, the free e-book that can be accessed by anyone in, we are going to gather on the Internet like a library as a thing that can be shared. Currently, we are proceeding with digitization work with the help of volunteers, focusing on works whose copyright protection period has expired in Japan. Aozora Bunko is a place for such digitization activities and for archiving the deliverables, and the collection and use cases of books copied from it are also sometimes called “Aozora Bunko”.
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