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ルビ付きテキスト

第60話 本土の港を指して・今野大力(新字新仮名)


伏字ふせじ漢字かんじ

いちからろく小1しょういちから小6しょうろくなな中学ちゅうがくおぼえる常用じょうよう漢字かんじです。
小1,❶: 土
小3,❸: 次 , 波 , 送
中学,❼: 兼 , 堤 , 峡 , 桟 , 滅 , 甲

学習がくしゅうコンテンツ 

仮名がな漢字『かんじ』(『かんじ』)のよう括弧かっこいた漢字かんじ原書げんしょ仮名がないている漢字かんじです。


作品さくひんめい本土ほんどみなとして
著者ちょしゃめい今野こんの 大力だいりき

津軽つがる海風うみかぜ
夕日ゆうひ彼方かなたへと連絡船『ふね』つめたくおく
❼橋さんばしねて見❸みおく人々ひとびとともわかれて
をマントにつつ
ほおをうずめて 物蔭ものかげ❼板かんぱんたたずめば
防❸❼ぼうはてい『とも』明❼めいめつ灯火『あかり』えずなり
巍然ぎぜんたる函館はこだてやま容姿ようし
❸第しだいうみをへだてて
水夫すいふげこんだ速度そくどけいはやめらるるままに
やみなかうしなわれゆく
かくて海❼かいきょううみ❸第しだいあら
そらよりはしろおくものおともなく
真闇『まっくら』なかきたり、うみえ マストにつも
ふね船底せんていにひびくエンジンのおと
なみすす海路かいろあとをしばしのこして
ひたすらに蜜柑みかん木々きぎみの本❶ほんど
さい北端ほくたんみなと 青森あおもりへと『はし』

コンテンツこんてんつ 


作品さくひんめい本土ほんどみなとして
著者ちょしゃめい今野こんの 大力だいりき

津軽つがる海風うみかぜ
夕日ゆうひ彼方かなたへと連絡船『ふね』つめたくおく
桟橋さんばしねて見送みおく人々ひとびとともわかれて
マントまんとつつ
ほおをうずめて 物蔭ものかげ甲板かんぱんたたずめば
防波堤ぼうはてい『とも』明滅めいめつ灯火『あかり』えずなり
巍然ぎぜんたる函館はこだてやま容姿ようし
次第しだいうみをへだてて
水夫すいふげこんだ速度そくどけいはやめらるるままに
やみなかうしなわれゆく
かくて海峡かいきょううみ次第しだいあら
そらよりはしろおくものおともなく
真闇『まっくら』なかきたり、うみえ マストますとつも
ふね船底せんていにひびくエンジンえんじんおと
なみすす海路かいろあとをしばしのこして
ひたすらに蜜柑みかん木々きぎみの本土ほんど
さい北端ほくたんみなと 青森あおもりへと『はし』

■ 原書情報(青空文庫) 図書カード:No.55521(新字新仮名) https://www.aozora.gr.jp/cards/001471/card55521.html https://www.aozora.gr.jp/cards/001471/files/55521_56504.html 底本:「今野大力作品集」新日本出版社    1995(平成7)年6月30日初版 初出:「旭川新聞」    1928(昭和3)年5月31日 ※初出時の表題は「本土を指して」です。 入力:坂本真一 校正:雪森
■ 漢字の説明( Explanation of kanji ) 

ド・ト・つち
soilそいる

ジ・㊥シ・ぐ・つぎ・▲ついず・▲やど
nextねくすと

ハ・なみ
waveうぇーぶ

ソウ・おく
sendせんどsendingせんでぃんぐ

ケン・ねる・▲あわせる
andあんどinいん additionあでぃしょん

テイ・つつみ
embankmentいむばんくまんとbreakwaterぶれいくうぉーたーaggerあじゃ

キョウ・▲はざま
gorgeごーじgapぎゃっぷ

サン・▲かけはし・▲たな
crosspieceくろーすぴーすframeふれーむrungらんぐ

メツ・▲ベツ・ほろびる・ほろぼす
destructionでぃすとらくしゃんtoとぅ dieだい outあうとtoとぅ blowぶろう outあうと

コウ・カン・▲つめ・▲きのえ・▲よろい・▲かぶと
instepいんすてぷshellしぇるarmorあーまーcarapaceきゃらぺいす
(付記,Note)
※ 最初の行は音訓読みを記載しています。カタカナは音読み、ひらがなルビは訓読みです。
※ ▲は常用外の読み方です。㊥は中学・㋙は高校で習う読み方です。漢検・漢字辞典の記載に準拠しています。
※ ▲ is a non-regular reading. ㊥ is the reading learned in junior high school and ㋙ is the reading learned in high school.
■ 漢字のリンク集/書き順&意味 , stroke order:Mojinavi , Another languages:Google , Bing
1小1 ❶MojnaviGoogleBing
2小3 ❸MojnaviGoogleBing
3小3 ❸MojnaviGoogleBing
4小3 ❸MojnaviGoogleBing
5中学 ❼MojnaviGoogleBing
6中学 ❼MojnaviGoogleBing
7中学 ❼MojnaviGoogleBing
8中学 ❼MojnaviGoogleBing
9中学 ❼MojnaviGoogleBing
10中学 ❼MojnaviGoogleBing
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Q:青空文庫って、何ですか?
A:1997年に始まったボランティア活動で、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、共有可能なものとして図書館のようにインターネット上に集めようとしております。現在は、日本国内で著作権保護期間の満了した作品を中心に、ボランティアのみなさんの力によって電子化作業を進めています。青空文庫はそういった電子化活動のための、またその成果物をアーカイヴしておくための場でもあり、そこからコピーされた本の集成や活用事例もまた〈青空文庫〉と呼ばれることがあります。
Q: What is Aozora Bunko?
A: The volunteer activities, which began in 1997, the free e-book that can be accessed by anyone in, we are going to gather on the Internet like a library as a thing that can be shared. Currently, we are proceeding with digitization work with the help of volunteers, focusing on works whose copyright protection period has expired in Japan. Aozora Bunko is a place for such digitization activities and for archiving the deliverables, and the collection and use cases of books copied from it are also sometimes called “Aozora Bunko”.
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