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ルビ付きテキスト

第82話 将来の日本・中江兆民(新字新仮名)


伏字ふせじ漢字かんじ

いちからろく小1しょういちから小6しょうろくなな中学ちゅうがくおぼえる常用じょうよう漢字かんじです。
小2,❷: 売 , 直
小4,❹: 必 , 辞
小5,❺: 余 , 序
中学,❼: 殖 , 江 , 畏 , 称

学習がくしゅうコンテンツ 

仮名がな漢字『かんじ』(『かんじ』)のよう括弧かっこいた漢字かんじ原書げんしょ仮名がないている漢字かんじです。
  きゅう仮名かなづかいはしん仮名かなづかいにえている場合ばあいもあります。


作品さくひんめい将来しょうらい日本にほん
    再版さいはんじょ
著者ちょしゃめい中江なかえ 篤介ちょうみん

 熊本くまもと徳富とくとみくん一郎いちろう、さきに一書いっしょあらわし、だいして『将来しょうらい日本にほん』とう。活版かっぱんおこなわれ、いくばくもなくくす。まさにまた版行はんこうせんとし、たりてじょう。けてこれをむに、けだし近時きんじ英国えいこく碩学『せきがく』スペンサー万物ばんぶつつい化成かせいせつじゅつし、さらに創意そうい発明はつめいするところあり。よってもってわが『くに』制度せいど文物ぶんぶつじつかならずまさになるべき云々うんぬんさまろんず。すこぶる精微せいびきわめ、文❹ぶんじまた婉宕『えんとう』なり。おおいに佶屈『きっくつ』なんなるものしなことにし、読者どくしゃをしておぼえずかいしょうさしむ。きみ『よわい』わずかにじゅう。しかるに学❼がくしょく富衍『ふえん』なる、老師ろうし宿しゅくじゅもいまだおよぶにやすからざるところのものあり。まことに❼敬いけいすべきなり。およそひと文❹ぶんじじょするものしんせいこれを『ほ』め、またかなら揚攉『ようかく』をなすべきあり。しからずんば、いたずらにふで『と』りて賛美さんび『の』べ、もってめを『ふさ』ぐ。輓近『ばんきん』文士ぶんし往々おうおうにしてしかり。これ直諛『ちょくゆ』なるのみ。のはなはだらざるところなり。これをもってたりものあるごとにおおむねみなしておうぜず。いまとくとみくんごう『よ』むにおよんで感歎かんたん『お』くことあたわず。破格はかくひとことをなさざるをず。すなわちこれをしょし、もってこれを『かえ』す。
  明治めいじじゅうねんいちがつ中旬ちゅうじゅん

  高知こうち 中❼なかえ篤介ちょうみん せん

コンテンツこんてんつ 


作品さくひんめい将来しょうらい日本にほん
    再版さいはんじょ
著者ちょしゃめい中江なかえ 篤介ちょうみん

 熊本くまもと徳富とくとみくん一郎いちろう、さきに一書いっしょあらわし、だいして『将来しょうらい日本にほん』とう。活版かっぱんおこなわれ、いくばくもなくくす。まさにまた版行はんこうせんとし、たりてじょう。けてこれをむに、けだし近時きんじ英国えいこく碩学『せきがく』スペンサーすぺんさー万物ばんぶつつい化成かせいせつじゅつし、さらに創意そうい発明はつめいするところあり。よってもってわが『くに』制度せいど文物ぶんぶつじつかならずまさになるべき云々うんぬんさまろんず。すこぶる精微せいびきわめ、文辞ぶんじまた婉宕『えんとう』なり。おおいに佶屈『きっくつ』なんなるものしなことにし、読者どくしゃをしておぼえずかいしょうさしむ。きみ『よわい』わずかにじゅう。しかるに学殖がくしょく富衍『ふえん』なる、老師ろうし宿しゅくじゅもいまだおよぶにやすからざるところのものあり。まことに畏敬いけいすべきなり。およそひと文辞ぶんじじょするものしんせいこれを『ほ』め、またかなら揚攉『ようかく』をなすべきあり。しからずんば、いたずらにふで『と』りて賛美さんび『の』べ、もってめを『ふさ』ぐ。輓近『ばんきん』文士ぶんし往々おうおうにしてしかり。これ直諛『ちょくゆ』なるのみ。のはなはだらざるところなり。これをもってたりものあるごとにおおむねみなしておうぜず。いまとくとみくんごう『よ』むにおよんで感歎かんたん『お』くことあたわず。破格はかくひとことをなさざるをず。すなわちこれをしょし、もってこれを『かえ』す。
  明治めいじじゅうねんいちがつ中旬ちゅうじゅん

  高知こうち 中江なかえ篤介ちょうみん せん

■ 原書情報(青空文庫) 図書カード:No.49692(新字新仮名) https://www.aozora.gr.jp/cards/001212/card49692.html https://www.aozora.gr.jp/cards/001212/files/49692_34820.html 底本:「日本の名著 40」中央公論社    1971(昭和46)年8月10日初版発行    1982(昭和57)年2月25日3版発行 底本の親本:「将来の日本」経済雑誌社    1887(明治20)年第3版 初出:「将来の日本」経済雑誌社    1887(明治20)年第3版 入力:田部井 荘舟 校正:門田裕志、小林繁雄
■ 漢字の説明( Explanation of kanji ) 

バイ・る・れる
sellせるsellingせりんぐsaleせいる

チョク・ジキ・▲チ・ただちに・なおす・なおる・▲じか・▲すぐあたい・▲ひた
straightすとれいとdirectでぃれくとcorrectnessかれくとにすjustじゃすと

ヒツ・かなら
definitenessでふぃなとなす certaintyさーとんてぃ

ジ・㊥める・▲ことば・▲ことわ
quitくぅいとresignationれじぐねぃしゃん

ヨ・あまる・あます・▲ほか・▲われ
moreもー thanじゃんoverおうゔぁremainderりめいんだ

ジョ・▲ついで・▲はしがき・▲まなびや
introductionいんとらだくしゃんprefaceぷれふぃすoccasionぁけいじゃんorderおーだ

ショク・える・やす
breedingぶりーでぃんぐincreaseいんくりーすaugmentおーぐめんと

コウ・
inletいんれとbayべいlargeらーじ riverりゔぁ

イ・おそれる・▲かしこい・▲かしこまる
fearふぃぁto obeyおうべい respectfullyりすぺくとふぁり

ショウ・▲となえる・▲たたえる・▲げる・▲かなう・▲はか
praiseぷれいずadmireあどまいぁtitleたいとる
(付記,Note)
※ 最初の行は音訓読みを記載しています。カタカナは音読み、ひらがなルビは訓読みです。
※ ▲は常用外の読み方です。㊥は中学・㋙は高校で習う読み方です。漢検・漢字辞典の記載に準拠しています。
※ ▲ is a non-regular reading. ㊥ is the reading learned in junior high school and ㋙ is the reading learned in high school.
■ 漢字のリンク集/書き順&意味 , stroke order:Mojinavi , Another languages:Google , Bing
1小2 ❷MojnaviGoogleBing
2小2 ❷MojnaviGoogleBing
3小4 ❹MojnaviGoogleBing
4小4 ❹MojnaviGoogleBing
5小5 ❺MojnaviGoogleBing
6小5 ❺MojnaviGoogleBing
7中学 ❼MojnaviGoogleBing
8中学 ❼MojnaviGoogleBing
9中学 ❼MojnaviGoogleBing
10中学 ❼MojnaviGoogleBing
★★★ 各小説投稿サイトへのリンク集(各投稿サイトでも公開しています) ★★★
Q:青空文庫って、何ですか?
A:1997年に始まったボランティア活動で、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、共有可能なものとして図書館のようにインターネット上に集めようとしております。現在は、日本国内で著作権保護期間の満了した作品を中心に、ボランティアのみなさんの力によって電子化作業を進めています。青空文庫はそういった電子化活動のための、またその成果物をアーカイヴしておくための場でもあり、そこからコピーされた本の集成や活用事例もまた〈青空文庫〉と呼ばれることがあります。
Q: What is Aozora Bunko?
A: The volunteer activities, which began in 1997, the free e-book that can be accessed by anyone in, we are going to gather on the Internet like a library as a thing that can be shared. Currently, we are proceeding with digitization work with the help of volunteers, focusing on works whose copyright protection period has expired in Japan. Aozora Bunko is a place for such digitization activities and for archiving the deliverables, and the collection and use cases of books copied from it are also sometimes called “Aozora Bunko”.
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