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ルビ付きテキスト

ダイ11ワ クリスマス ノ オクリモノ・タケヒサユメジ


■ 学習ガクシュウコンテンツ  


作品サクヒン名メイ:クリスマスの贈物オクリモノ
著者チョシャ名メイ:竹久タケヒサ 夢二ユメジ

「ねえ、かあさん」
 みっちゃんはワ、お❶時『ヤツ』のとき、❶フタつ❶メの❶コの❸ハパンを❷❷ハンブン頬『ホオ』ばりながら、❷❸カアサマにいいました。
「ねえ、かあさん」
「なあに、みっちゃん」
「あのね、かあさん。もうじきに、クリスマスでしょ」
「ええ、もうじきね」
「どれだけ?」
「みっちゃんの❶トシほど、おねんねしたら」
「みっちゃんの❶トシほど?」
「そうですよ」
「じゃあ、かあさん、❶ヒトつ❶フタつ❶ミッつ……」とみっちゃんはワ、❷❷ジブンの❶トシの❷カズほど、テーブルの❶ウエに❶テをあげて、❸ユビを❹オりながら、❼❸カンジョウをはじめました。
「ひとつ、ふたあつ、みっつ、そいから、ね、かあさん。いつつ、ね、むっつ。ほら、むっつねたらなの? ね、かあさん」
「そうですよ。むっつねたら、クリスマスなのよ」
「ねえ、かあさん」
「まあ、みっちゃん、お❷チャがこぼれますよ」
「ねえ、かあさん」
「あいよ」
「クリスマスにはワねえ。ええと、あたいなにがほしいだろう」
「まあ、みっちゃんはワ、クリスマスの❼❸オクリモノのことを❷カンガえていたの」
「ねえ、かあさん、❷ナンでしょう」
「みっちゃんのことだもの。みっちゃんが、ほしいとおもうものなら、❷ナンでも❶クダさるでしょうよ。サンタクロスのお⓫『ジイ』さんはワ」
「そう? かあさん」
「ほら、お❶クチからお❷チャがこぼれますよ。さ、ハンカチでおふきなさい。えエえエ、なんでも❶クダさるよ。みっちゃん、❷ナニがほしいの」
「あたいね。❶キンの❸フクをきたフランスの❶❶❸ジョオウサマとね、そいから❶アカい頬『ホッ』ぺをした❶シロいジョーカーと、そいから、お⓫『トギ』ばなしの❼❶ゴホンと、そいから、なんだっけそいから、ピアノ、そいから、キュピー、そいから……」
「まあ、ずいぶんたくさんなのね」
「ええ、かあさん、もっとたくさんでもいい?」
「えエ、えエ、よござんすとも。だけどかあさんはワそんなにたくさんとてもおぼえきれませんよ」
「でも、かあさん、サンタクロスのお⓫ジイさんが❸モってきて❶クダさるのでしょう」
「そりゃあ、そうだけれどもさ、サンタクロスのお⓫ジイさんも、そんなにたくさんじゃ、お❻ワスれなさるわ」
「じゃ、かあさん、❷カいて頂戴『チョウダイ』な。そして、サンタクロスのお⓫ジイさんに❶❷テガミだして、ね」
「はい、はい、さあ❷カきますよ、みっちゃん、いってちょうだい」
「ピアノよ、キュピーよ、クレヨンね、スケッチ⓫『チョウ』ね、きりぬきに、❶❼テブクロに、リボンに……ねえかあさん、お❷『ウチ』なんかくださらないの」
「そうね、お❷『ウチ』なんかおもいからねえ。サンタクロスのお⓫『ジイ』さんはワ、お❶❺トシヨりだから、とても❸モてないでしょうよ」
「ではワ、ピアノも❼❶ダメかしら」
「そうね。そんなおもいものはワ❼❶ダメでしょ」
「じゃピアノもお❷ウチもよすわ、ああ、ハーモニカ! ハーモニカならかるいわね。そいからサーベルにピストルに……」
「ピストルなんかいるの、みっちゃん」
「だって、おとなりの❶❼『ジロウ』さんが、❸❸『ワルモノ』になるとき、いるんだっていったんですもの」
「まあ❸❸ワルモノですって。あのね、みっちゃん、❸❸ワルモノなんかになるのはワよくないのよ。それにね、もし❶❼ジロウさんが❸❸ワルモノになるのに、どうしてもピストルがいるのだったら、きっとサンタクロスのお⓫ジイさんが❶❼ジロウさんにももってきて❶クダさるわ」
「❶❼ジロウさんとこへエも、サンタクロスのお⓫ジイさんくるの」
「❶❼ジロウさんのお❷ウチへエも❷キますよ」
「でも❶❼ジロウさんとこに、❼❼エントツがないのよ」
「❼❼エントツがないとこはワ、❶❻テンマドからはいれるでしょう」
「そうお、じゃ、ピストルはワよすわ」
「さ、もう、お❷チャもいいでしょ。お❸ニワへエいってお❸アソびなさい」
 みっちゃんはワすぐにお❸ニワへエいって、❶❼ジロウさんを❻ヨびました。
「❶❼ジロウさん、サンタクロスのお⓫ジイさんにお❶❷テガミかいて?」
「ぼく❷シらないや」
「あら、お❶❷テガミ❶ダさないの。あたしかあさんがね、お❶❷テガミだしたわよ。ハーモニカだの、お❶❷ニンギョウだの、リボンだの、ナイフだの、❶❷ニンギョウだの、❸モってきて❶クダさいって❶ダしたわ」
「お⓫ジイさんが、❸モってきてくれるの?」
「あら、❶❼ジロウさん❷シらないの」
「どこのお⓫ジイさん?」
「サンタクロスのお⓫ジイさんだわ」
「サンタクロスのお⓫ジイさんて、どこのお⓫ジイさん?」
「❶テンからくるんだわ。クリスマスの❻バンにくるのよ」
「ぼくんとこはワ❷コないや」
「あら、どうして? じゃきっと❼❼エントツがないからだわ。でも、かあさんいったわ、❼❼エントツのないとこはワ❶❻テンマドからくるって」
「ほう、じゃくるかなあ、❷ナニもってくる?」
「なんでもよ」
「ピストルでも?」
「ピストルでもサーベルでも」
「じゃ、ぼく❶❷テガミをかこうや」
 ❶❼『ジロウ』さんはワ、❶❸オオイソぎで❷『ウチ』へエ❹トんで❷カエりました。❶❼ジロウさんの❺❶ワタイレをぬっていらした❷カアさんにいいました。
「サンタクロスに❶❷テガミをかいてよ、かあさん」
「なんですって、この❶コはワ」
「ピストルと、❼クツと、❸❸ヨウフクと、ほしいや」
「まあ、❷ナニを❷イっているの」
「みっちゃんとこのかあさんも❶❷テガミをかいて、サンタクロスにやったって、❶❷ニンギョウだの、リボンだの、ハーモニカだの、ねえかあさん、ぼく、ピストルとサーベルと、ね……」
「それはね❶❼ジロウさん、お❼トナリのお❷ウチにはワ❼❼エントツがあるからサンタクロスのお⓫『ジイ』さんが❷クるのです」
「でもいったよ、みっちゃんのかあさんがね、❼❼エントツがないとこはワ❶❻テンマドがいいんだって」
「まあ。それじゃお❶❷テガミをかいてみましょうね。❼ボウや」
「⓫『ウレ』しいな。ぼくピストルにラッパもほしいや」
「そんなにたくさん、よくばる❶コにはワ、❶クダさらないかも❷シれませんよ」
「だってぼく、ラッパもほしいんだもの」
「でもね、サンタクロスのお⓫❸ジイサマはワ、❸❸セカイ❶チュウの❶❻コドモに❼❸オクリモノをなさるんだから、❶❶ヒトリの❶❻コドモが❻ヨクばったら⓫『モラ』えない❶❻コドモができると❸ワルいでしょう」
「じゃあぼく❶ヒトつでいいや、ラッパ。ねえかあさん」
「そうそう❶❼ジロウさんはワ好『ヨ』い❶ゴね」
「❶アカい❼フサのついたラッパよ、かあさん」
「えエえエ、❶アカい❼フサのついたのをね」
「うれしいな」
 クリスマスの❷ヨルがあけて、眼『メ』をさますと、❶❼ジロウさんの枕『マクラ』もとにはワ、❶❻リッパな❷❷キイロく❷ヒカって❶アカい❼フサのついたラッパが、ちゃんと❶❼ジロウさんを❸マっていました。❶❼ジロウさんはワ❶❺オオヨロコびでかあさんを❻ヨびました。
「かあさん、ぼく❼フいてみますよ。チッテ、チッテタ、トッテッ、チッチッ、トッテッチ」
 ところが、みっちゃんの❷ホウはワ、❷アサ、❶メをさまして❶ミると、リボンと❼❸エンピツとナイフとだけしかありませんでした。
 みっちゃんはワストーブの❼❼エントツをのぞいて❶ミましたが、❷ソトにはワ❷ナニも❶デてきませんでした。みっちゃんはワ❹ナき❶ダしました。いくらたくさん❼❸オクリモノがあっても、みっちゃんを❺ヨロコばせることが❶❷デキないのでした。みっちゃんはワいくらでもほしい❶コでしたから。

(❶❶センキュウヒャク❶❶ニジュウゴネン、❶クガツ、❶❶ニジュウゴニチ)

■ コンテンツこんてんつ  


作品サクヒン名メイ:クリスマスくりすますのノ贈物オクリモノ
著者チョシャ名メイ:竹久タケヒサ 夢二ユメジ

「ねえネエ、かあさんカアサン」
 みっちゃんミッチャンはワ、おオ三時ヤツのノときトキ、二フタつツ目メのノ木コのノ葉ハパンぱんをヲ半分ハンブン頬ホオばりバリながらナガラ、母様カアサマにニいいイイましたマシタ。
「ねえネエ、かあさんカアサン」
「なあにナアニ、みっちゃんミッチャン」
「あのねアノネ、かあさんカアサン。もうモウじきジキにニ、クリスマスくりすますでしょデショ」
「ええエエ、もうモウじきジキねネ」
「どれドレだけダケ?」
「みっちゃんミッチャンのノ年トシほどホド、おねんねオネンネしたらシタラ」
「みっちゃんミッチャンのノ年トシほどホド?」
「そうソウですよデスヨ」
「じゃあジャア、かあさんカアサン、一ヒトつツ二フタつツ三ミッつツ……」とトみっちゃんミッチャンはワ、自分ジブンのノ年トシのノ数カズほどホド、テーブルてーぶるのノ上ウエにニ手テをヲあげてアゲテ、指ユビをヲ折オりリながらナガラ、勘定カンジョウをヲはじめハジメましたマシタ。
「ひとつヒトツ、ふたあつフタアツ、みっつミッツ、そいからソイカラ、ねネ、かあさんカアサン。いつつイツツ、ねネ、むっつムッツ。ほらホラ、むっつねたらなのムッツネタラナノ? ねネ、かあさんカアサン」
「そうソウですよデスヨ。むっつムッツねたらネタラ、クリスマスくりすますなのナノよヨ」
「ねえネエ、かあさんカアサン」
「まあマア、みっちゃミッチャんン、おオ茶チャがガこぼれコボレますよマスヨ」
「ねえネエ、かあさんカアサン」
「あいよアイヨ」
「クリスマスくりすますにニはワねえネエ。ええとエエト、あたいアタイなにがナニガほしいホシイだろうダロウ」
「まあマア、みっちゃんミッチャンはワ、クリスマスくりすますのノ贈物オクリモノのノことコトをヲ考カンガえてエテいたのイタノ」
「ねえネエ、かあさんカアサン、何ナンでデしょうショウ」
「みっちゃんミッチャンのノことコトだダものモノ。みっちゃんミッチャンがガ、ほしいホシイとトおもうオモウものモノならナラ、何ナンでもデモ下クダさるサルでしょうデショウよヨ。サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンはワ」
「そうソウ? かあさんカアサン」
「ほらホラ、おオ口クチからカラおオ茶チャがガこぼれコボレますマスよヨ。さサ、ハンカチはんかちでデおオふきフキなさいナサイ。えエエええエエえ、なんナンでもデモ下クダさるサルよヨ。みっちゃんミッチャン、何ナニがガほしいホシイのノ」
「あたいアタイねネ。金キンのノ服フクをヲきたキタフランスふらんすのノ女王様ジョオウサマとねトネ、そいソイからカラ赤アカいイ頬ホッぺをしたペヲシタ白シロいイジョーカーじょーかーとト、そいからソイカラ、おオ伽トギばなしバナシのノ御本ゴホンとト、そいからソイカラ、なんだっけナンダッケそいからソイカラ、ピアノぴあの、そいからソイカラ、キュピーきゅぴー、そいからソイカラ……」
「まあマア、ずいぶんズイブンたくさんタクサンなのねナノネ」
「ええエエ、かあさんカアサン、もっとモットたくさんタクサンでもデモいいイイ?」
「えエエえ、えエエえ、よござんすヨゴザンスともトモ。だけどダケドかあさんカアサンはワそんなにソンナニたくさんタクサンとてもトテモおぼえオボエきれキレませんマセンよヨ」
「でもデモ、かあさんカアサン、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンがガ持モってッテきてキテ下クダさるサルのノでしょうデショウ」
「そりゃあソリャア、そうだソウダけれどもケレドモさサ、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンもモ、そんなにソンナニたくさんタクサンじゃジャ、おオ忘ワスれレなさるナサルわワ」
「じゃジャ、かあさんカアサン、書カいてイテ頂戴チョウダイなナ。そしてソシテ、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンにニ手紙テガミだしてダシテ、ねネ」
「はいハイ、はいハイ、さあサア書カきますキマスよヨ、みっちゃんミッチャン、いってイッテちょうだいチョウダイ」
「ピアノぴあのよヨ、キュピーきゅぴーよヨ、クレヨンくれよんねネ、スケッチすけっち帖チョウねネ、きりぬきキリヌキにニ、手袋テブクロにニ、リボンりぼんにニ……ねえネエかあさんカアサン、おオ家ウチなんかナンカくださらクダサラないのナイノ」
「そうねソウネ、おオ家ウチなんかナンカおもいオモイからカラねえネエ。サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンはワ、おオ年寄トシヨりリだからダカラ、とてもトテモ持モてテないナイでしょうデショウよヨ」
「でデはワ、ピアノぴあのもモ駄目ダメかしらカシラ」
「そうねソウネ。そんなソンナおもいオモイものモノはワ駄目ダメでしょデショ」
「じゃジャピアノぴあのもモおオ家ウチもモよすヨスわワ、ああアア、ハーモニカはーもにか! ハーモニカはーもにかならナラかるいカルイわねワネ。そいソイからカラサーベルさーべるにニピストルぴすとるにニ……」
「ピストルぴすとるなんかナンカいるイルのノ、みっちゃんミッチャン」
「だってダッテ、おとなりオトナリのノ二郎ジロウさんサンがガ、悪漢ワルモノにニなるナルときトキ、いるイルんンだってダッテいったんイッタンですデスものモノ」
「まあマア悪漢ワルモノですってデスッテ。あのねアノネ、みっちゃんミッチャン、悪漢ワルモノなんかナンカにニなるナルのノはワよくヨクないナイのよノヨ。それにねソレニネ、もしモシ二郎ジロウさんサンがガ悪漢ワルモノにニなるナルのにノニ、どうドウしてもシテモピストルぴすとるがガいるイルのノだったらダッタラ、きっとキットサンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンがガ二郎ジロウさんサンにもニモもってモッテきてキテ下クダさるサルわワ」
「二郎ジロウさんサンとこトコへエもモ、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンくるクルのノ」
「二郎ジロウさんサンのノおオ家ウチへエもモ来キますマスよヨ」
「でもデモ二郎ジロウさんサンとこトコにニ、煙突エントツがガないナイのノよヨ」
「煙突エントツがガないナイとこトコはワ、天窓テンマドからカラはいれるハイレルでしょうデショウ」
「そうおソウオ、じゃジャ、ピストルぴすとるはワよすヨスわワ」
「さサ、もうモウ、おオ茶チャもモいいイイでしょデショ。おオ庭ニワへエいってイッテおオ遊アソびビなさいナサイ」
 みっちゃんミッチャンはワすぐスグにニおオ庭ニワへエいってイッテ、二郎ジロウさんサンをヲ呼ヨびビましたマシタ。
「二郎ジロウさんサン、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンにニおオ手紙テガミかいてカイテ?」
「ぼくボク知シらラないナイやヤ」
「あらアラ、おオ手紙テガミ出ダさサないナイのノ。あたしアタシかあさんカアサンがねガネ、おオ手紙テガミだしたダシタわワよヨ。ハーモニカはーもにかだのダノ、おオ人形ニンギョウだのダノ、リボンりぼんだのダノ、ナイフないふだのダノ、人形ニンギョウだのダノ、持モってッテきてキテ下クダさいサイってッテ出ダしたシタわワ」
「おオ爺ジイさんサンがガ、持モってッテきてキテくれるクレルのノ?」
「あらアラ、二郎ジロウさんサン知シらラないナイのノ」
「どこのドコノおオ爺ジイさんサン?」
「サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンだわダワ」
「サンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンてテ、どこドコのノおオ爺ジイさんサン?」
「天テンからカラくるんクルンだわダワ。クリスマスくりすますのノ晩バンにニくるクルのよノヨ」
「ぼくボクんンとこトコはワ来コないナイやヤ」
「あらアラ、どうしてドウシテ? じゃジャきっとキット煙突エントツがガないナイからカラだわダワ。でもデモ、かあさんカアサンいったイッタわワ、煙突エントツのノないナイとこトコはワ天窓テンマドからカラくるってクルッテ」
「ほうホウ、じゃジャくるクルかなあカナア、何ナニもってモッテくるクル?」
「なんナンでもデモよヨ」
「ピストルぴすとるでもデモ?」
「ピストルぴすとるでもデモサーベルさーべるでもデモ」
「じゃジャ、ぼくボク手紙テガミをヲかこうカコウやヤ」
 二郎ジロウさんサンはワ、大急オオイソぎでギデ家ウチへエ飛トんでンデ帰カエりリましたマシタ。二郎ジロウさんサンのノ綿入ワタイレをヲぬってヌッテいらしイラシたタ母カアさんサンにニいいイイましたマシタ。
「サンタクロスさんたくろすにニ手紙テガミをヲかいてカイテよヨ、かあさんカアサン」
「なんですナンデスってッテ、このコノ子コはワ」
「ピストルぴすとるとト、靴クツとト、洋服ヨウフクとト、ほしいホシイやヤ」
「まあマア、何ナニをヲ言イってッテいるイルのノ」
「みっちゃんミッチャンとこトコのノかあさんカアサンもモ手紙テガミをヲかいてカイテ、サンタクロスさんたくろすにニやったヤッタってッテ、人形ニンギョウだのダノ、リボンりぼんだのダノ、ハーモニカはーもにかだのダノ、ねえネエかあさんカアサン、ぼくボク、ピストルぴすとるとトサーベルさーべるとト、ねネ……」
「それはソレハねネ二郎ジロウさんサン、おオ隣トナリのノおオ家ウチにニはワ煙突エントツがガあるアルからカラサンタクロスさんたくろすのノおオ爺ジイさんサンがガ来クるルのノですデス」
「でもデモいったイッタよヨ、みっちゃんミッチャンのノかあさんカアサンがねガネ、煙突エントツがガないナイとこトコはワ天窓テンマドがガいいイイんンだってダッテ」
「まあマア。それじゃソレジャおオ手紙テガミをヲかいてカイテみましょうミマショウねネ。坊ボウやヤ」
「嬉ウレしいシイなナ。ぼくボクピストルぴすとるにニラッパらっぱもモほしいホシイやヤ」
「そんなにソンナニたくさんタクサン、よくばるヨクバル子コにニはワ、下クダさらないサラナイかもカモ知シれレませんマセンよヨ」
「だってダッテぼくボク、ラッパらっぱもモほしいホシイんンだダものモノ」
「でもデモねネ、サンタクロスさんたくろすのノおオ爺様ジイサマはワ、世界セカイ中チュウのノ子供コドモにニ贈物オクリモノをヲなさるナサルんンだからダカラ、一人ヒトリのノ子供コドモがガ欲ヨクばったらバッタラ貰モラえエないナイ子供コドモがガできるデキルとト悪ワルいイでしょうデショウ」
「じゃあジャアぼくボク一ヒトつツでデいいイイやヤ、ラッパらっぱ。ねえネエかあさんカアサン」
「そうソウそうソウ二郎ジロウさんサンはワ好ヨいイ子ゴねネ」
「赤アカいイ房フサのノついたツイタラッパらっぱよヨ、かあさんカアサン」
「えエエええエエえ、赤アカいイ房フサのノついたツイタのをノヲねネ」
「うれしいなウレシイナ」
 クリスマスくりすますのノ夜ヨルがガあけアケてテ、眼メをヲさますサマスとト、二郎ジロウさんサンのノ枕マクラもとモトにニはワ、立派リッパなナ黄色キイロくク光ヒカってッテ赤アカいイ房フサのノついたツイタラッパらっぱがガ、ちゃんとチャント二郎ジロウさんサンをヲ待マってッテいまイマしたシタ。二郎ジロウさんサンはワ大喜オオヨロコびビでデかあさんカアサンをヲ呼ヨびビましたマシタ。
「かあさんカアサン、ぼくボク吹フいてイテみますミマスよヨ。チッテちって、チッテタちってた、トッテッとってっ、チッチッちっちっ、トッテッチとってっち」
 ところがトコロガ、みっちゃんミッチャンのノ方ホウはワ、朝アサ、目メをヲさましサマシてテ見ミるルとト、リボンりぼんとト鉛筆エンピツとトナイフないふとトだけダケしかシカありアリませんマセンでしたデシタ。
 みっちゃミッチャんンはワストーブすとーぶのノ煙突エントツをヲのぞいてノゾイテ見ミましたマシタがガ、外ソトにニはワ何ナニもモ出デてテきまキマせんセンでしたデシタ。みっちゃんミッチャンはワ泣ナきキ出ダしシましたマシタ。いくらイクラたくさんタクサン贈物オクリモノがガあってアッテもモ、みっちゃんミッチャンをヲ喜ヨロコばバせるセルことコトがガ出来デキないナイのノでしたデシタ。みっちゃんミッチャンはワいくらイクラでもデモほしいホシイ子コでしたデシタからカラ。

(一九センキュウヒャク二五ニジュウゴネン、九クガツ、二五ニジュウゴニチ)

■ 原書情報(青空文庫) 図書カード:No.46421(新字新仮名) https://www.aozora.gr.jp/cards/000212/card46421.html https://www.aozora.gr.jp/cards/000212/files/46421_23631.html
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Q:青空文庫って、何ですか?
A:1997年に始まったボランティア活動で、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、共有可能なものとして図書館のようにインターネット上に集めようとしております。現在は、日本国内で著作権保護期間の満了した作品を中心に、ボランティアのみなさんの力によって電子化作業を進めています。青空文庫はそういった電子化活動のための、またその成果物をアーカイヴしておくための場でもあり、そこからコピーされた本の集成や活用事例もまた〈青空文庫〉と呼ばれることがあります。
Q: What is Aozora Bunko?
A: The volunteer activities, which began in 1997, the free e-book that can be accessed by anyone in, we are going to gather on the Internet like a library as a thing that can be shared. Currently, we are proceeding with digitization work with the help of volunteers, focusing on works whose copyright protection period has expired in Japan. Aozora Bunko is a place for such digitization activities and for archiving the deliverables, and the collection and use cases of books copied from it are also sometimes called “Aozora Bunko”.
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