■ コンテンツこんてんつ  

作品サクヒン名メイ：幕末バクマツ維新イシン懐古談カイコダン・そのソノ他ホカのノことコトなどナド
著者チョシャ名メイ：高村タカムラ 光雲コウウン

　さてサテ、楠公ナンコウ像ゾウはワ、このコノ原型ゲンケイをヲ同オナじジ美術ビジュツ学校ガッコウのノ鋳金チュウキン科カ教授キョウジュ岡崎オカザキ雪声セッセイ氏シがガ鋳造チュウゾウ致イタしてシテ住友スミトモ家ケへエ引ヒきキ渡ワタしたシタことコトでデありアリましたマシタ。木型キガタはワそのソノ後ゴ大阪オオサカのノ博覧ハクラン場ジョウというトイウのにノニ飾カザってッテありアリましたマシタがガ、今日キョウはワ何処ドコにニあるアルことコトかカ。確タシかカ、白シロいイ木地キジはワ銅アカガネ色イロにニ色イロをヲつけてツケテあったアッタとト記憶キオクしますシマス。
　またマタそのソノ後ゴにニ至イタってッテ、右ミギのノ木型キガタのノ形カタチをヲ縮チヂめてメテ、床置トコオきキ位クライなナ小チイさいサイ鋳物イモノがガ四ヨッつツかカ五イツつツ出来デキましたマシタ（住友スミトモ家ケのノ依頼イライでデあったアッタ）。これコレはワ山田ヤマダ鬼キ斎サイ氏シがガ大作タイサクにニ依ヨってッテ小型コガタをヲ彫ホりリましたマシタのノですデス。そのソノ小型コガタがガ今日キョウ美術ビジュツ学校ガッコウのノ文庫ブンコにニ保存ホゾンされてサレテありアリますマス。これコレをヲ元モトのノ原型ゲンケイとト間違マチガえてエテいるイル人ヒトもモあるアルからカラ、これコレもモついでツイデにニ間違マチガわないワナイようヨウにニ断コトわってワッテ置オきキますマス。事実ジジツをヲ確タシかにカニしてシテ置オきキませんとマセント、現ゲンにニまだマダそのソノ製作セイサク主任シュニンをヲしたシタ私ワタクシがガ生イきてキテいるイル間アイダにニ、早ハヤくもクモそのソノ作者サクシャのノ名ナさえサエもモ間違マチガうウようなヨウナわけワケでデありアリますマスからカラ、確実カクジツなナことコトをヲ記録キロクにニ止トドめてメテ置オくはクハ必要ヒツヨウのノ事コトとト思オモいイますマス。

　楠公ナンコウ像ゾウのノ馬場ババ先サキ門外モンガイにニ建タったッタのノはワ、ずっとズット後アトのノことコトでデ、そのソノ建設ケンセツのノ場所バショなどナドもモ、最初サイショはワ学校ガッコウのノ方ホウでデ選定センテイするスルことコトにニなってナッテおってオッテ、二重ニジュウ橋バシ寄ヨりリでデ、直スぐグ門モンにニ接セッしたシタ処トコロにニしたいシタイというトイウ考カンガえエでデあったアッタがガ、それソレはワ宮内省クナイショウのノ方ホウでデ、練兵レンペイのノ都合ツゴウなどナドあってアッテ御オ許ユルしシがガなくナク、現在ゲンザイのノ位置イチにニ立タつツことコトとトなりナリましたマシタがガ、かえってカエッテ今日コンニチでデはワこのコノ方ホウがガよろしヨロシかったカッタかカとト思オモわれワレますマス。
　またマタ台石ダイイシのノ方ホウはワ多分タブン宮内クナイ省ショウのノ方ホウでデ作ツクったッタことコトとト思オモいイますマス。このコノ台石ダイイシ製作セイサクのノ任ニンにニ当アタったッタ人ヒトはワ、研究ケンキュウ調査チョウサのノためタメ洋行ヨウコウをヲしたシタとかトカ聞キきキましたマシタ。
　何ナニしろシロ、そのソノ当時トウジのノことコトでデ、銅像ドウゾウはワ東京トウキョウ市中シチュウにニ珍メズラしくシク、九段クダンのノ大村オオムラさんサンのノ銅像ドウゾウ以来イライのノことコトでデ、世ヨのノ注目チュウモクをヲ惹ヒきキましたマシタ。